今回は、JTC歴(≒windows歴)15年の私が、ひょんなことからMacBookを引っ提げて、スターバックス、通称スタバにいく事になった話。
リベシティ妻が、提案という名の事後報告でMacBookを購入し、ブログを始めた経緯は前回のブログでお伝えした通り。
本記事は、MacBook初心者×スタバ初心者×キョロ充という三重苦を抱えた私が、初潜入で遭遇した8つの壁を赤裸々に記録したものである。同じ轍を踏まないでほしい。
こんな方に読んでほしい
・スタバが怖くて入ったことない方
・でも入ってみたい方
・MacBookに興味がある方
・windows派の方
・ついでにモテたい方
プロローグ|私がスタバに行くことになった訳
ことの発端は、ある休日の昼下がり。
妻から、「友人が家に来るから、2〜3時間どっかいって」との依頼(という名の決定事項)があった。サラリーマン歴15年、組織における意思決定のプロセスは身に染みている。
ブラリと外出した私は、まず気になっていた家系ラーメンを食した。脂と豚骨の余韻を抱えたまま、Macbookを持って彷徨う。折角スポットで空いた時間。ブログでも書くかと思い至った。
何を書こうかな、と自問する。前回MacBook購入の記事を書いたが、PVは伸びていない。そりゃそうである。買ったばかりで使用感のレビューもない。
ふと、友人からLINEで送られてきたスタバのギフトカードの存在を思い出した。
が、躊躇する。
私は前回の記事で「Macbook@スタバ」について、相当ソフトにとはいえイジった身である。そんな私に、スタバに足を踏み入れる資格があるのか。
「でもギフトカードもったいない」マインドが秒で上回った。倫理は経済の前にいつも敗北する。私はMacBookを持参した状況で、生まれて初めてスタバに行くことを決意した。
スタバ初心者の私が遭遇した8つの壁
結論から言うと、スタバ初心者の私は、入店前から、座席確保、注文中、執筆中、おかわり、トイレ。スタバ滞在の全フェーズで、壁というか問題に遭遇し、意思決定を迫られることとなった。1つずつ振り返る。
問題①|注文前に座席確保していいのか
入店前に私が心配だったのがこれである。
フードコートでは「先に席を確保してから並ぶ」がトラブルになりがちな行為である。しかしスタバではお作法が違う気がする。実際どうなのか。
レジ前でキョロ充よろしく「あ、その、えっと…」と狼狽することは、オシャレで落ち着きのある洗練されたスタバユーザー(以下、実際に言うかは不明だが「スタバ民」とする。)から最も遠い行為である。これだけは絶対に避けたい。
店に入る前、車中で「スタバ 事前 席確保」で検索した。
検索結果はこうである。
「まず先に席を確保します。席を取ったらレジに並びます。」
なんとも民度の高さを前提とした設計である。東南アジアだったら大変な事になるだろう。スタバ民の領域は、信頼ベースで運営される文化圏だと知った。
ただ、この日は店内が4割ほど空いていた。先に席を取らずとも、注文を済ませてから余裕で確保できる。(本当はどこが良いかすぐに決め切れないだけである)
問題②|コールドブリューについて
席の確保は後回し。
まずは最初にして最大の関門。注文、いやオーダーである。
4月末の沖縄の暑さを踏まえると、オーダーはもちろん「アイスコーヒー」一択である。ホットを選ぶ余地はない。
そして車中での入念な予習により、スタバには「コールドブリュー」なるアイスコーヒーがあることは把握済みである。
「コールドブリュー」は水で長時間かけて抽出したコーヒーのことで、一般的なアイスコーヒー(ホットコーヒーを冷やしたもの)とは製法が違う。何より響きが優雅である。スタバ民は当然これだろう。
慣れた顔つきでベンティ(特大サイズのこと)をオーダーした。
予習が完璧に効いた。レジで一切狼狽せず、淀みなくコールドブリューのベンティを発音した。ここまではスタバ民としてほぼ満点の挙動だったと思う。
問題③|グラスかカップか
オーダーの最後に、店員さんから質問が飛んできた。
「店内でお召し上がりですか?」
当然YES。
「グラスでお入れしてよろしいですか?」
ここでフリーズする。予習していなかった質問である。
頭の中で計算が走る。
- グラスの方が映えるのではないか?
- グラスだと持ち帰りできない。
- 水滴でPC作業の邪魔にならないか?
2〜3時間の滞在は予定しているとはいえ、ベンティサイズである。空間に順応できず途中で帰る可能性もあるかもしれない。映え重視ならグラス、実利重視ならカップ(持ち帰り可能)。
私の出した結論は、カップであった。
スタバロゴはあるし、映え合格点は確保できるだろう。実利(持ち帰り可能・水滴なし・作業しやすさ)を優先した。
席についてから周りを確認する。
みんなほぼグラスで飲んでいた。上級者に至ってはマイタンブラーである。
カップは少数派であった。しかも追い打ちかのように、周年記念だかなんだかで、あのスタバロゴがない。
映えの合格点すら確保できなかった。
問題④|どの席に座るか
オーダー後、商品を待っている間に席を探した。この時間が、スタバ民を装う最大のチャンスでもある。
私が席選びで重視したポイントは3つ。
- オシャレであること(せっかく来たので)
- 覗き見されないこと(PC作業の本質的要請)
- コンセントがあること(電池残量への保険)
しかし、初訪問の私はどの席がこの3点を満たすのか皆目見当がつかない。
かと言ってキョロキョロすれば初心者がバレる。
商品を待つフリをして、目線だけで店内を斜め45度から走査する。レジに視線を戻すフェイント。それからまた斜め45度。今考えるとキョロ充そのものである。
結果、私が選んだのは一番角っこの席だった。
果たしてここがスタバ民的にどのランクの席なのか皆目見当がつかない。しかし「覗き見されない」という実用観点が結局上回った。カウンター席は覗き見リスクが高すぎて除外。コンセントもカウンターにしか無さそうなので断念。MacBookの充電量に期待しながら座る。
問題⑤|MacBook@スタバの写真撮るの恥ずい
実はスタバにいくと決めてから、心に秘めていることがあった。
この体験、ブログにしよう。
前回のブログネタからの続編として、潜入体験記を書こう。ネタにするのではなく、実体験を赤裸々に語るものとして。
きっと私と同じような初心者はたくさんいて、その中の誰かの役に立つに違いない。ブログとは本来こうあるべきだ。
しかし、ブログにするなら素材が必要である。スタバ×MacBookの写真。これがあるとないとで、記事のクオリティは段違いになる。
ここで気が付く。写真撮るのが、めっちゃ恥ずかしい。
なぜなら、本物のスタバ民にとってスタバ×MacBookは「日常」だからである。日常のものに対して人は写真を撮らない。私がここで写真を撮った瞬間、それは「スタバが日常ではない側の人間」であることのカミングアウトに等しい。
しかし背に腹は変えられない。
隣の女性の視線に気づかないふりをして、Macbookとカップを構図に収める。3秒間。永遠に感じる3秒間。
撮影完了。撮った瞬間に「スタバ民ではない」が確定した。その決死の写真がコレである。

ものすごい微妙である。
Appleロゴあったほうが良いかなと思い、MacBookを動かして違う角度からも撮った。

もはや、作業する気ゼロのただの変な人である。
問題⑥|音楽を聴くべきか
私は作業中、基本的に音楽を聴く。集中力を保つためのルーティンである。
しかしここはスタバである。THE・カフェミュージックが空気のように流れている。耳を澄ませば、スタバが選別したオシャレなBGMが、店内全体の雰囲気を作っている。
これに自分のイヤホンで音楽をかぶせるのは、スタバが提供する空間体験を否定する行為ではないだろうか。スタバ民として正しい振る舞いは、スタバの音楽に身を委ねることではないか。
迷う。
しかし、迷いは数分で解決した。
おばちゃんの井戸端会議が始まったのである。
近くの席で、おばちゃん2人組が世界の中心であるかのように話し始めた。あまりにも大きい声なので、最初は店員さんに文句を言っているのかなと思ったが、普通に喋っているだけだった。
そういうわけで、私は迷わずイヤホンを装着した。
と同時に思う。自然体で空間を消費しているのは、キョロキョロしている私ではなく、おばちゃんたちの方ではないか。スタバを「私の場所」として扱う本物の振る舞いを、おばちゃん2人組から学ぶひとときとなった。
問題⑦|おかわりは可能なのか(ワンモアコーヒーの罠)
慣れない場所のせいかコーヒーは進み、コールドブリューがそろそろ無くなりかけた。
作業はまだ残っている。妻からの指示も「2〜3時間どっかいって」である。1杯では到底足りないことは自明であった。
しかしこれはコンビニコーヒーではない。マクドナルドのコーヒーでもない。スターバックスのコーヒーである。おいそれとおかわりできるお値段ではない。
しかし私は知っている。「ワンモアコーヒー制度」の存在を。
スタバには、ブリュードコーヒーの2杯目が安くなる仕組みがある。これを使えば、コスパよく長時間滞在を維持できるのだ。
ネットで「ワンモアコーヒー やり方」を検索する。
「One More Coffee」と書かれたレシートを持参してレジへ
なるほど。
レシートを確認する。
「One More Coffee」の記載がない。
もう一度ネットで調べる。
コールドブリューは対象外。
本日の学び2つめである。
コールドブリューコーヒーは、ブリュードコーヒーではない。少なくともスタバにおいては。
予習で「コールドブリューがツウの選択」というところまでは把握した。しかし「ワンモアコーヒー対象外」という落とし穴までは想定できていなかった。予習不足である。
仕方なく、新規でもう1杯オーダーすることにした。ワンモアコーヒー価格の3倍を払って。
問題⑧|トイレに行くときMacBookはどうするのか
2時間ほど作業すると、生理現象が呼んでくる。
トイレに行きたい。さっき家系ラーメンも食べたし。
しかし私の机にはMacBookがある。こういうとき、スタバ民はどうするのか。
①席確保時の信頼設計を信じて、MacBookを置いたまま行く
②カバンに入れて持っていく
スタバ民のデフォルトは①な気がする。しかもここはフードコートではなく路面店のスタバである。民度の高さを信頼するスタイルこそ、スタバ文化の真髄ではないのか。
しかし現実的に考える。PCは流石に怖い。しかも妻の所有である。
結局、カバンに入れて持っていくことにした。スタバ民としての作法には反するかもしれないが、リスクマネジメントを優先する。
ここで新たな問題が発生。
席を確保するための「目印」がない。
ノートも無い。カーディガンも着ていない。「ここは私の席です」を物理的に示すアイテムがない。
最終的に置いたのは、MacBookのアダプターという、絶対にスタバ民の選択肢にならないアイテムである。アダプターだけを置いてトイレに行く男。スタバ民ではないことが、また1つ確定した瞬間である。
余談|本物のスタバ民を見た
トイレから戻って作業を続けていると、隣の席の女性が、小さいカバンとノートを置いて席を離れたのを目撃した。
帰り際、店を出ると、その女性がテラス席でPCをいじっているのを発見した。
店内でMacBook → トイレ → テラス席に移動して作業継続。スタバを我が家のように使っている。これが本物のスタバ民である。
(私のイヤホン音漏れや、横で急に写真を撮り出した挙動不審さが、彼女の離席の原因でないことを祈る。)
次回スタバ潜入で装備したい3アイテム
8つの問題から得た学びを、次回への装備に変換する。スタバ初心者を卒業するための3点セットである。
①スタバのタンブラー(圧倒的常連感)
ヘビーユーズするなら、マイタンブラーの持参が望ましい。
これまたネット調べだが、タンブラー持参で22円引きになるそう。4,000円と仮定すると、ペイするには181回通う必要があるが、職場で普段使いすれば十分元は取れるだろう。何より圧倒的常連感が出るのが強い。
②モバイルバッテリー(コンセント問題への保険)
今回はコンセント席を選択せず、MacBookの充電量に祈るように作業した。モバイルバッテリーを1つ持っておけば、こうした不測の事態に対応できる。USB-C PD対応で65W以上のものを選べば、MacBookの実質的な充電源になる。
③軽量折りたたみPCスタンド(覗き見対策+姿勢改善)
長時間スタバで作業するなら、軽量折りたたみのPCスタンドもあると視線高さが上がる。覗き見対策にもなり、首の負担も減る。机の上で「いかにもノマド」感が出るので、スタバ民への接近にも貢献。
結論|深淵を覗くとき、深淵もまた私を覗いている
ここまで読んでくれたあなたは、スタバに1度も行った事がなくとも、もう立派なスタバ民である。
なぜなら、これだけスタバに興味を持ち、行ってみたいという感情を持っていることは、スタバも分かっているはず。
すなわち、深淵を覗くとき、深淵もまたこちらを覗いているのである。(なんのはなし)
スタバには、他の飲食店同様に最低限の「マナー」は必要だが、他の飲食店と明確に異なる「ルール」が存在するわけではない。スタバの空間で過ごしたい、という気持ちさえあればそれで十分である。
実際、私の作業は捗った。
スタイリッシュで洗練された(ように見える)人々に囲まれた空間で作業することで、私もその中の一人になれたような高揚感を感じた。
東京の田舎で大学4年間を過ごしていた私が、就活で千代田区や品川区のカフェ(スタバではなかった)で面接の準備をすることで、自分も「TOKYOの人間」であると自覚したあの頃のように。
そのような感覚になると、聞いている音楽も自然とSirupやNulbarichなどのオシャレなシティポップになるのである。
まとめ|スタバ勢に必要なのは作法ではなく、その空間に居たい気持ち
スタバ初心者の私が、滞在中に遭遇した8つの壁を振り返った。
席確保のルール、写真の恥ずかしさ、コールドブリュー知識、ワンモアコーヒーの罠、トイレ問題。全て予習不足、または予習しすぎで発生した。
それでも、スタバの空間は私を受け入れてくれた。少なくとも、キョロ充だった私を放置してくれた。それで十分である。
次にスタバに行くときは、マイタンブラーを持参したい。長時間滞在するなら普通のドリップコーヒーのアイスにする。
ただ、写真を撮るのは、たぶんまだ恥ずかしい。
同じくスタバ初心者で、入る勇気が出ない方がいたら、こっそり教えてほしい。一緒にアダプターだけを席に置いて、トイレに行こう。


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